目的、組織、活動内容

学際的視点と国際的視点

VSJFは、学際的なアプローチに基づき、ドイツ語圏において日本を社会科学的に研究する組織を発展させることを目指しています。特に関心があるのは、日本に関わる諸問題を、それに関連する多様な学問領域に対応させることです。会員は教育と研究方針について深く議論します。

日本に関連する社会科学的な論点は、国際的文脈の中で比較する際に有意義な影響を時折受けることがあります。このように、VSJFは接点を持たせる場として重要な役割を果たすと考えられます。その理由は、日本に関連した科学的な組織団体の国際的なネットワークを積極的に発展させることができるからです。

そして、学際的であることに加え、本学会は日本に関わる研究とそれに関連する多様な学問領域を結びつけることに関心があります。このアプローチは、年に一度の学会の部会で行われ、さらに発展します。学会では、幅広い理論と方法論に基づいた多岐に渡る問いが投げかけられます。本学会の目的は、多様な科学領域と日本の研究に対する各科学領域の関連性について議論するために、最新情報を可能な限り参加者へ提供することでもあります。さらに、ワークショップでは最新の研究結果、とりわけ伝統的な学問の領域の境界線を超えた学際的な性質を有するテーマについて議論することを目指します。

ワークショップの主要例を挙げますと、「ジェンダーワークショップ」があります。1999年から続く年に一度の学会に先立って開催されてきました。

知識を社会へ伝達する

1980年代以降、日本における社会科学研究は、日本の現代社会の一層分化した状況に合わせて長足の進歩を遂げてきています。しかし、これらの進歩は、日本の公の場で型通りの知見に対して影響を与えてきただけでした。VSJFの務めであり、目標の1つは、研究で集められた知識を効果的に伝達すること、そして、本学会に集結した専門知識をメディア、政治・ビジネス・社会の意思決定者、及び市民がアクセスできる場を与えます。

会員

これまで会員200名以上と共にVSJFはヨーロッパでの日本に関連した研究の最も重要なネットワークの1つを構築し、創設から30年が経ちました。同学会の主な会員は研究者です。大学院などで高等教育を受けた人、あるいはそれ以外の場所で勉学に励まれた人、さらに現役の学生も含まれています。本学会が特に焦点を当てているのは、若年層の学者を育成することです。

学会の会員は、日本について社会科学的に研究を行っている、またはそれに興味を抱くあらゆる人、例えば社会学者だけではなく日本を研究する人々に門戸を広げています。VSJFではそういった専門分野の学生には一層大きく門戸が開かれてはおりますが、本学会の目標を支えていただけるのであればどんな人でも歓迎いたします。